とるにたらない
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リク用に書いて没ったものを晒す。
◆まえおき
人形×人間で没にしたもの。
アパレル関係の職に就いている友人の敏弥からある日突然「しばらく預かっておいてくれ」と荷物が届いた。
大きな段ボールを開けてみると中にはマネキンが入っていて、びっくりして腰を抜かしかける薫。
なんだかんだでしばらくしたら慣れて、こんなもんどーすんねんなんて言いながらぞんざいな扱いをしていると、マネキンの背中に「いわくつき注意」の文字が。
薫は敏弥が早く引き取ってくれることを祈って、びくびくぶるぶるしながら物置にマネキンを安置するのだった。
その夜、薫が寝ているとひたひたと足音が……
パァ!でた!
それからどうした↓
「…っふ……」
舌を絡め取られて思わず声が漏れた。
息苦しさに、目ぇ瞑ったまま闇雲に気配を押し退けようと腕を突っぱねる。
その手が掛かったのは確かに肩やった。
相手は押す力に抵抗することなくすんなり離れる。
漸く俺がぼんやり目を開けてみると、闇に浮かぶような白い色が見えた。
そいつは確かにあの人形やった。
姿形も、着てる服もまったく一緒。
やけどどう見たって人にしか見えへん。
その証拠に、浮かべとるのは無機質な表情やなくて人のもの。
どういうことかわからずに目を白黒させとると、そいつはふっと口角を上げた。
「昼間はどうも」
言われて、変なポーズつけさせて遊んだことを思い出した。
あのときの俺は何を考えてたんやろう。命知らずにも程がある。
もしかしてこいつ、アレむかついてて恨んでたりするんちゃうよな。
「な、何なん」
震える声でそれだけ言うた。
人にしか見えへんせいか、霊的な恐怖心はちょっとだけ薄れた。
やけど、こいつが得体の知れんもんやっちゅーことに変わりはない。
「俺はダイ」
「……ダイ?」
名前、やろうか。
訊き返すとどこか嬉しげに頷く。
「薫、やろ」
俺を指しながらそう言われ、息を呑んだ。
話が通じるからって、安心できるってわけでもなく。
こいつの意図。こいつが何考えて、何しようとしとんのか。
それを知る必要がある。
するりと指が伸びてきて、頬に触れた。
思わずぴくりと体を強張らせる。
「俺、薫に一目惚れしてん」
肌の感触を確かめるようにしながらダイはぽつりと言うた。
「なあ、ヤらせて」
一瞬、思考がフリーズした。
あんまり唐突な直球。
ストライク、バッターアウト。
「はあ!?」
何こいつ、何言うてんのこいつ!意味わからんし。
「嫌や!」
「ええ……」
んなあからさまにガッカリした顔されても。
「そんなん言うてええん?化けて出るで」
「いま出てるやん」
「毎晩枕元に立ったる」
「う……」
「耳元でぼそぼそ呟いたろか」
やめてや、怖いって。
脅しかよ。卑怯なやつやな!
・どうしよう・
「、あ!」
布団ばさりと引き剥がされて、上に直接圧し掛かってくる重み。
退けようと伸ばした手首を掴まれて肩に顔を埋められた。
「ちょっ、待っ……!」
首筋にちりっとした痛み。
思わずびくつくと、ふっと笑われた。
「んな怖がらんでも大丈夫やで?」
「な、にがっ…大丈夫やねん!」
身を捩ろうとして抑えこまれ、服の隙間から手を差し入れられる。
冷たくも熱くもない手。
滑らかなような不可思議な感触が肌を撫で上げて、ひたりと止まる。
「ッ!!」
いきなり胸に爪立てられて思わず息を詰めた。
目の前の顔を睨みつけると、そいつは全く悪びれた様子もなくシニカルな笑みを浮かべてる。
「何すんねん」
「何って、ココ」
きゅっと指で抓まれて思わず喉を反らした。
「気持ち良ぉない?」
捏ね回されて息を詰める。
そんなん女やあるまいしって、そう言いたかった。
やけど弄られるたびに下半身に直接響くような感覚。
おまけに服捲られて、見せつけるように舐められて視覚的にもキた。
「ん、ぅ…っ」
思わず漏らした声が意外にも高くて、慌てて口を塞ぐ。
面白がってるような瞳がこっちを見た。
ニッと口角を上げて、意地の悪い笑み。
「んん……!」
ぴちゃ、とあからさまに音を立てて吸われる。
時々歯も立てられて、焦れったいような感覚に脚が震えた。
「いっ……やめ…っ」
「やめてええん?」
このままやと流される、
そう思って拒絶の言葉を吐くとすぐに反応して顔を上げるそいつ。
「こっち、もう反応してるやん」
涼しい顔して服の上から下半身を押さえられた。
じとりと濡れた感覚と下着が張り付く不快感。
顔を顰めると、やわやわ手ぇ動かされて。
「あ、やぁ…っ」
「勃ってるな。胸弄っただけやのに、敏感すぎるんとちゃう?」
言われた言葉に対する悔しさと粘りつく快感に涙が浮かぶ。
このままやったらあかん、やばい、ほんまにヤられてまう。
「嫌、やっ…!」
押し退けようとした。
のに、力が入らへん。
――嘘。やばい。
「それで抵抗してるつもりなん?」
「あ……」
易々と腕を掴まれて、下肢まで持って行かれる。
「そんなんするよりほら、こっち自分でした方がええんちゃうの」
するすると撫でさせられて、ひっと声を上げた。
「やっ…!」
自分の手が自分のやないみたいに動かされる。
あかん、中でイってまう。
なんとか止めたくて、止めてほしくてそいつの顔を見上げた。
そいつは一瞬目を瞠ったけど、手は止めてくれへん。
「ぁっ、く…っん……!」
あかんと思ったときにはもう遅かった。
下着の中の不快感が強まる。
余韻にぼうっと息を吐いてると、そいつが片眉動かした。
「もうイってもうたん?」
言いながらズボンを下ろされる。
一緒に降ろされた下着が糸を引いてるのが見えて、思わず目を逸らした。
「ぐしょぐしょやで。そんなヨかったんや」
「…っさい……」
涙目で睨み上げる。
プライドずたずたや。こんなわけのわからんやつにイかされて。
「そんな目ぇしても煽ってるだけやで。薫くん」
あくまで楽しそうに言うこいつの気が知れない。
……ここまで。
前置きで書いた部分のページは上書きしてたのでないのですが、まあこういうことです。力尽きてシリアスな方向に路線変更しました。
そういうことでした。
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